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そりゃまあ僕も

20代会社員、男。音楽、カメラ、時事ネタなどの雑記日記です

とてもつらい

音楽や小説が好きな人が書いてます。主なカテゴリ↓

崩壊した世界で女の子と2人きりになりたい

雑記 雑記-日記

 滅亡した世界で女の子と2人にきりになりたくないですか?

 

いや、別に世界が滅亡する必要も無い。
例えば、停電したエレベーターの中とか、体育倉庫に鍵をかけられるとか、オールの飲み会を抜け出したカラオケの中とか、なんでもいい。
でもそういう日常的な空間の範疇で2人きりになってしまうのは、恐ろしく俗物的で即物的で欲望丸出しの妄想である気がする。ロマンがない。

実際、2人きりになりたいだけではあるが、「何にもしないから先っぽだけ先っぽだけ」っていうフルチン丸出しの妄想だとちょっとさすがに世間体が気になってしまう。


だから便宜上、世界は滅亡させるしかない。

隕石の衝突、セカンドインパクト、放射能トカゲの襲来、ゾンビウイルスの流行、なんだっていい。とりあえず滅亡的になってればオーケー。
滅亡的アトモスフィアの演出のため、道路はデコボコとひび割れていた方がいいし、割れた水道管から吹き出た水飛沫が、太陽の光に照らされて虹みたいになっていたら申し分がない。
もちろん、電柱や信号機は傾いている必要がある。なんならアメリカで自由の女神を砂漠に埋まっててもいい。猿に捕まるのはゴメンだが。

僕と女の子以外の人類はこの世界には必要ないので、皆さんはサラっとした粒子にでもなって吹き飛んでいただく。

 
では、そんな世界でどういう相手と2人きりになりたいか。

粒子化した皆さんには関係ない話ではあるが、これはもう世界が滅亡でもしなければ、話す機会も無いような相手が理想的である。

具体的に言えば、可愛くて、特別今まで仲良くしたことはないけど、喋るのに抵抗があるわけでもなく、可愛くて、ただなんとなく所属するグループや住んでいる場所、可愛くて、環境が違うから話す機会に恵まれない。隣のクラスの保健係とか外国語クラスで一緒になる違う学部の学生、といった微妙な距離感の知人、顔見知りが良い。


別に相手の容姿はこだわらない。可愛ければいい。アイドル的で普遍的なお人形さんみたいな可愛さというよりも何処にでもある、噛みしめるような可愛さが良い。ふとした笑顔に愛嬌を感じるような微妙な距離感の顔見知りしか持ち得ない可愛さがあればいい。こちらの主観に左右されるやつだ。  

 

………さあ、だいぶ気持ち悪くなってきたぞ。


ともかく、舞台はおおよそハッキリしてきた。
ビューティフルドリーマーな世界が近いかもしれない。
そこには僕とその女の子しかいなくて、皆さんにはとっくに滅亡していただいている。
サバイバルをする気はさらさらないので、アイアムレジェンドのようなゾンビも、獰猛な動物も必要ない。  

 

そんな消滅した世界で僕と女の子は偶然出会う。

瓦礫や廃墟をうろつく中で、唯一の生存者に驚く。彼女は僕を見て少しがっかりするだろう。

で、それから何をやりたいかというと、歩きながらただひたすらお互いの過去について話したい。打ち明け話のような。


どういう場所に生まれて、一番古い記憶、思いつく限り初めて見たものは何か。
幼稚園に入るまではどんな子供だったか、何か執着するものはあったか、当時嫌いなもの、好きなものは何か、小学校ではどの立ち位置だったか、初恋の相手はどんな感じだったか、理科室の標本についてとか、通信簿の中身とか、夏休みの自由研究についてとか、些細な喧嘩した相手についてとか、親の嫌いなところとか。
思春期に憎かったものやそのときの自分を救ってくれたもの、当時どんな人が周りで虐められていて、それをどんな気持ちで眺めていたのか。ポケモンの3匹は何を選んだか。
学校の勉強はどうだったか、初めて付き合った相手とかキスについて。初めて異性に裏切られた経験について。集団行事についてとか、未来を意識し始めた時期、周りの人間の進路とその後、彼らがどのように挫折していったか。

今まで生きてきて、周りの人間をどんな風に眺めていて、それらにどのように接してきたのか
お互いに何を失くしてきて、そのせいで今、何を求めているのか。そんな中で、何を支えにしてきたのか。

 

なんでもいいから徹底的に話したい。お互いに真剣に聞くところは聞いて、込み入った部分は適当に聞き流していく。
そうして話しながら何日か経った後、どうにか、「この相手ならまあ仕方ない」、「なんとかやっていけるだろう」
と、もしも思えたのなら、その時、どちらからとも言えない、諦めたような投げやりなキスをする。

 

そしてキスした途端に、僕は世界が滅亡しなかった世界の、汗くさい自宅のベッドで目をさます。

世界はすっかり元通りになっている。言うまでもなく、現実では世界は滅んでいない。目を覚ましたその瞬間から、僕にはいつも通りの生活が始まる。いつも通りの身支度をしながら、僕は彼女に触れたときの感覚を思い出す。

 

……とまあここまで書き連ねてきて、僕のワガママにゲロゲロゲーしそうになってくる。

要するに、毒にも薬にもならない相手に一方的に愚痴を聞いてもらいたいだけなのだ。暑い夏には誰だってそんな気持ちになる。たぶん。

もっとも、日常生活ではなかなかそういう機会に恵まれない。

僕はなにぶん臆病な性格で、なかなか知人にそういう話ができない。じゃあ、とりあえず世界を滅ぼすか、壁にでも話しかけるしかない。可愛い女の子なんて、その存在を望むことすら筋違いである。


現実的な話、世界が滅びる予定はまだ無さそうだ。

だから僕は、世界が滅びたようなアクセス数のブログにこうして愚痴を書き綴っている。自宅の壁に話しかけるように。先っぽだけ…先っぽだけ…

 

注:この記事は数年前ににスマホのメモ帳に書き溜めていた日記を書き直したもの。たぶん疲れてたんだろう。

 

スターティング・オーヴァー (メディアワークス文庫)

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