そりゃまあ僕も

20代会社員、男。音楽、カメラ、時事ネタなどの雑記日記です

とてもつらい

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上手に笑えない僕たちにとって、CIVILIANの「顔」が今年一番の楽曲になる。

昨年のワンマンライブで披露されて以降、ライブで大切に演奏されてきたCIVILIANの楽曲、

「顔」がようやくシングル曲として8月2日にリリースされる。

 


CIVILIAN『顔』

 

顔(初回生産限定盤)(DVD付)

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僕はこの楽曲を聴いてからずっと、「3rdシングルで顔を持ってこなかったら、ソニーの担当者は無能のクルクルパー」という趣旨のツイートを各所で喚いていたので、ようやくシングルになって本当に嬉しい。

シングルカット発売日には、お祝いと称して1人でビールを飲んで1人で吐いたくらい嬉しい。

 

CIVILIANとは

CIVILIANとは東京都出身の3人組ロックバンドである。

前身のlyu:lyu時代も含めて下積みが長く、昨年の夏にようやくメジャーデビュー。

今回の「顔」が大ヒットして一気に有名バンドになりそうなバンドだ。

ボーカルのコヤマヒデカズはボカロPのナノウだったこともあり、最近のシングルにはセルフカバーが入っている。

今回はハロ/ハワユ。さすが勝負の三曲目、せめてきている。

 

CIVILIANの魅力はなんだろう?

CIVILIANを聴かない人によく言う例え話としては、

暗いBUMP

こんな表現が適当だと思う。
ピカチュウとジバニャンとドラえもんを同列に扱うような、とっかかりとしての例えだ。

ここでいう「暗いBUMP」とは「title of mine」とか「レム」とか、「ベル」のような、歌詞が内省的な曲の事を指す。

 


Lyu:Lyu "メシア" (Official Music Video / Directors cut ver.)

人によっては「syrup16g」に例えるけど、僕はsyrup16gはにわかなのでここでは言及しない。

暗いBUMPと比較すれば、CIVILIANの方がより直接な言葉が多い。
それだけに、俗に言う「歌詞が深い」という表現をCIVILIANに対して用いるのは違和感があるのだ。
このことについて少し掘り下げていこう。

 

コヤマさんの歌詞を読んでみると、そこには後悔であったり、自暴自棄であったり、不安であったりと言った感情が泥臭く、血生臭く綴られている。
おおよそ内省的にならない人間はいない。
だからこそ、あえて誤解を恐れずに言えば、「誰にでもよくあること」を書いた歌詞であるとも言える。

「会いたくて震える」とまでは言わないけれど、「君を見てるといつもハートドキドキ」ぐらいの感じかもしれない。
プラスとマイナスの違いはあるが、それくらいストレートな言葉が並んでいる。

そして聴き手の心情や過去のかなり「深い」ところまで降りてくる。
琴線に触れると言うより、まるで引っかき傷を残す長い爪のような感じ。ごつごつ、トゲトゲした鉛玉を水で飲み込んだような、ズシリと重たいものが体の中を駆け巡るような感じがある。それらが僕らの「深い部分」に触れた時、そこで自分の中の何かが沈殿した泥のように舞うのがはっきりとわかる。

学校で先生をお母さんと呼んでしまって、数年後ふっと思いだすようなレベルから、ずっと抱えてる人には言えないコンプレックスまで、僕たちには一人一人様々なとても深い部分、内面がある。
それらがコヤマさんの歌詞やメロディや歌声によって体の中で対流するような気分だ。

そういう、分かりやすい言葉を使っている点においては、「歌詞が深い」ってあんまり言いたくないわけだ。
しかしそれが「内容が浅い」ということではない。上で述べたとおりだ。
より簡潔な表現を模索すれば、直接的な言葉を使うことで、我々一人一人の個人的体験や心理を想起させ、楽曲と個人の間により深いつながりが生まれている。


Lyu:Lyu - 彗星(Live ver.)


なんだか生真面目な評論になってきたな…


さらに言えば、内面的であるということ、内省的であるということは、その「外」になるものが対比的に存在することになる。
対比的な外部には、「あなた」「君」だったり「世界」だったり、もしかしたら「優しさ」「笑顔」や「生きていくこと」ことすら、自分の外部にあるように描写されている。深々と描かれた内面は、その内面が抱えきれなかったありとあらゆるものを排除してしまっている。
そして、その排他性もまた、僕たちの心の中で度々機能するものだ。ストレートな言葉はまた、残酷なまでに生き生きとした孤独を生むメカニズムすら描いている。


では、その歌詞が載るサウンドはどうだろうか。これも一聴するとなんとなくBUMPぽいなあと思う。それはメロディやコヤマさんの歌声あたり。
多分、僕らの世代でこのメロディや声が嫌いな人って相当少ないんじゃないだろうか。声が良い。

声が良いのはもちろん、歌が上手い。寄り添うような囁き声から悲痛なシャウトまで、歌詞やグルーブに応じて変わっていく。
あと、BUMPと明らかに違うのは滑舌がとてもいい。明瞭で歯切れよく、歌詞カードを見なくてもスッと頭に入ってくる。これは中々最近のバンドだと無い気がするんだけど…僕の大好きなポイントの一つだ。

ボーカルギターのコヤマさんについてさらに言及すれば、ギターも卓越している。最近はギターが上手いスリーピースも増えてるのだろうけど、いわゆる飛び道具的な感じではなく、地に足をつけて、歌を聴かせるためのロックギターとして、圧倒的に上手い。歌の一部としでギターが存在する。それはバッキングだけではなく、リフを弾くときもソロを弾くときもそうだ。アコースティックギターの弾き語りなんて、言うまでもない。
全体を通じてコヤマさんの歌だと感じさせるようなくらい、ギターの表現力がある。音も抜群に良い。


じゃあそれを支えるベースとドラムが単なるバックバンドなのかと言われれば、全くそんなことはない。そもそも全員が音楽を専門に学んでいたこともあるけど、とかくリズム隊に関してはグルーブの塊だ。

純市さんのベースはバックにに溶け込んでいると思ったらグイッと前に出てくるスリリングなフレーズ、歌の表現の一部と成立する、飛び道具じゃない飛び道具エフェクト、間奏でベースのソロになればそのドラマチックなフレーズに歌を聞くときと劣らずドキドキする。
ルックスの面でもサウンドの面でも、目立つ部分はかなり多いにも関わらず、そこにいやらしさはない。かと言って、一歩引いてる感じもしない。それは後述する有田さんのドラムとの一体感、さらに言えばバンドとしての一体感がそこにあるからではないかと思う。プレイヤーの個性をそのままバンドが包み込み表現するようなグルーブを生み出している。
その一端であり、要が純市さんのベースであるのは間違いない。

そしてもう一つの要、有田さんのドラムもやはり、CIVILIANを聞く楽しみの一つだ。
歌心があるドラムとは有田さんのドラムのことを言うのだとおもう。強弱の表現やフレーズ、歌詞を口ずさむその仕草も含めて、有田さん自身がボーカルであるかのようにドラムのサウンドがある。
ドラムだけになる瞬間、歌とドラムだけになる瞬間が結構あるのだけど、その間も頭の中で歌詞をリフレインさせてしまうような、そんなドラムだと感じる。
繰り返しになるが、それが純市さんのベースと一体になればまさにそれだけでひとつの生き物のようになる。

ライブに行けばよくわかる。どこを見たら良いのかわからなくなるのだ。

 

顔を買え

そんなCIVILIANのライブで大事に大事に演奏されてきたのが「顔」という曲である。

 

褒めてもらえて 嬉しいけど

わたしこの顔が嫌いなんだ

バカにされてきたし今更思えないよ

いつも通り諦めた笑顔

さあ今日も朝が来たよ

1日の始まりです

 

もう歌い出しの歌詞だけで、僕はぐっと来てしまった。聞いた人にとってどこか他人事じゃなく感じられるのが名曲の条件であるとするならば、これは間違いなく名曲の類である。

CIVILIANは顔に関する歌、表情に関する歌が極端に多いバンドだ。笑顔、笑う、泣いたりうずくまったり、する歌詞が多い。

歌の主人公たちはいろんなところで必死に顔を取りつくる。

そんなCIVILIANの楽曲の中でも、「顔」はその根本の部分を歌っている気がしてならない。

また、この曲は「Lyu:Lyu」から「CIVILIAN」になり、歌の制約が取れたからこそ発表できた歌詞であるようにも感じる。

コンプレックスを持った主人公が、少しずつ周りに気づいていく歌詞が、ただただひたすらに優しい。

 

 

顔

  • CIVILIAN
  • ロック
  • ¥250
  • provided courtesy of iTunes

 iTunesで先行配信されている。

 

音源版を聞いて驚いたのは、12弦のアコギがフューチャーされて、心なしか優しいサウンドの楽曲になっていたことだ。篠原ともえさんの柔らかい笑顔もそう感じた理由かもしれない。

僕たちがずっとライブハウスで聞いていた楽曲と楽器構成が違っていて随分面食らってしまった。

録音という作品と、ライブという作品で、のびのびとその可能性を模索できるバンドになりつつあるのかもしれない。

そして、この形になるまで、僕たちファンとバンドで作り上げてきたように、勝手に感じてしまう。自惚れのようではあるけれど。

 

この夏、この楽曲が今からあっちの有線やこっちの有線で流れ始めるのが、1人のファンながら楽しみで仕方がない。

年末のワンマンはきっとチケットが取りにくいだろう。それもなんだか嬉しい。

とにかく、CIVILIANの顔、本当にいい曲です。

今年絶対聞くべき一枚なので、よかったらぜひ。

 

顔(初回生産限定盤)(DVD付)

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 お題「好きなバンド」

 

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現実がバグる飛行機絶景スポット、千里川で返り討ちにされる

大阪の千里川といえば超有名な飛行機撮影スポットである。
僕は飛行機に全く興味はないけれど、むしろその圧倒的な非日常感に興味津々だったので我慢できずに足を運んでしまった。

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今まで、こんな近く、自分の真上を飛行機が飛んで行ったことがあるだろうか?
空港だって滑走路が遠く離れてるし、ここまで近くは無い。まさに千里側は非日常スポットだ。

どうやって行くのか

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駅からは遠いけれど行き方はとても簡単だ。
阪急の曽根駅(普通電車しか止まらない)で降りて、何も考えず西に向かって歩き続けるだけ。

1.5kmほどの道のりになる。
僕はマイクロフォーサーズの軽量装備なので全然余裕だったけれど、フルサイズを持っている人が歩くには少ししんどい距離かもしれない。
車の人は、最近近くにタイムズができたらしいのでそこを使うといいんじゃないだろうか。

 

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現地は本当に普通の川沿いの道なんだけど、飛行場のすぐそばということもあって見晴らしはとてもいい。
近くに大きな建物が無いし、空がとても広く見える。
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さすがに人気のスポットだけあって、カメラマンは常に多いみたいだ。
犬を散歩している人たちに混ざって、キャノンの超望遠(何十万するんだろう?)を構えている人が何人もいる。
みんなスナイパーみたいな目をしているので、正直ちょっと怖かった。

 

どんな機材で挑んだか

さて、飛行機撮影は全くの初めて。
撮影設定も分からないし、どういう構図が良いのかもわからない。
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とりあえず、カメラはいつも通り、OLYMPUSのE-M1 MarkⅡ

 

そしてM.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROだ。

 

普段の撮影だともうもったいないくらいの機材だよなあ、まったく。
今回、12-40mmは広めの画角で、飛行機を大きく写しこんだ構図で狙う。つもりだった。

で、今回、千里川ではほぼ間違いなく望遠が必要になる。
僕の手持ちレンズは12-40mm に加えて、45mm F1.8と75mmF1.8の単焦点。たぶん、ぎりぎり足りない気がする。

 なので新兵器として、40-150mm F4.0-5.6 Rを導入した。
本当はもちろん40-150mm F2.8通しが欲しかったが、もちろんお金が無いので、もちろん諦めた。
キットレンズということもあり、明らかにAFも遅いし、描写も眠たい気がするのだろうけど、僕みたいなへっぽこが使うには十分すぎる。
やっぱり望遠は楽しい。


撮影スポットに返り討ちにされる経験

で、千里川に返り討ちにされた。

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全然、パッとした写真が撮れなかった。

反省点としては、近づいてくる飛行機が速すぎ。全然構図が作れない!設定わからない!流し撮りできない!

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(あと現像で色が全然作れてねえ。真っ青だ)

最大の反省点としては、序盤はずっと絞り優先で撮ってた。

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このあたりを撮ってるときは、ちゃんとシャッタースピード優先、なおかつ連写モードに切り替えたんだけど・・・

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なにしろ真上をすれ違うのはほんの一瞬である。
シャッタースピードを1/1000くらいに設定して、連写Hモードで数を撮りまくる。
ファインダーの中に収めるので精いっぱいなので、AFを上手に頼れない。全然撮れやしねえ。

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まあそれでも、ピンボケと見切れ写真を連発してるんだけども。
あと、結局イケると思った写真はほとんど12-40mm PROで撮ったものだった。望遠意味ねえ!

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他にも反省点は山ほどあって。
やっぱり飛行機の大きさをアピールするために、人を入れなきゃいけないなあっていう点。
見ての通り、飛行機はめちゃくちゃ近いんだけど、それ単体で撮ってると迫力がない。

鉄道写真とかもそうだと思うんだけど、対比するならやっぱりメイン以外のものを映しこまなくちゃいけないなあと。

それに気づいたのは帰りの電車の中である。

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あと、向かってくる飛行機よりもケツの方が撮りやすかった。
今の時期、千里川からだと伊丹空港が西川になるため、夕陽を織り交ぜた写真が撮りやすいみたい。
余裕があったらもっと、その辺を頑張りたかったな。

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飛行機のケツ。
伊丹空港の周りには柵があるので(当たり前だけど)望遠レンズじゃないと、柵が邪魔で上手に撮れない。
周りの飛行機オタクの皆さんはかなり大きな三脚を使って、高さを稼いで柵をかわしてた。

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憧れの着陸シーン。
SNSで見るような夜の滑走路を撮りたかったけど、この日は三脚が無かったのと、返り討ちにあってライフがゼロだったので断念。
マイクロフォーサーズだと高感度耐性的にもキツそうだし。
また次回チャレンジしたいなあ。

 

まあ撮れ高は悪かったけれど、千里川はまさに日常がバグる場所だった。
悠々と真上を通っていく飛行機、轟音と突風、それに歓声を上げる人と無言でファインダーを覗く人。とても普段の生活で味わえるものじゃない。
それでいて、このあたりで生活する人にとっては、そのバグった非日常こそが普段の生活だったりする。

僕はあまり詳しくないけれど、これほどの人気スポットだと観光絡みのトラブルもあるんだろうな。
絶景と日常が上手に共存して、末永く愛される場所であればいいと心から願う。千里川に限ったことではないが。

ちなみに、僕が千里川を知ったのは、カメラマンの別所隆弘さんのtwitter投稿から。

先日出たばかりの新刊では飛行機撮影のコツだけではなく、RAW現像のやり方も書いてあるみたい。
今度は夜にリベンジしてみたいと思う。